ざわぶろぐ

とりあえずてきとーに。

天皇陛下 生前退位を示唆

 天皇陛下は8日午後3時から、国民に向けたビデオメッセージで「高齢になった天皇の望ましい在り方」についての考えを発表された。

 数年前から、体力の低下を覚え、これから先の身の処し方を考えるようになったとして、「今後、象徴としての務めを果たすことが難しくなる」と述べ、「終身天皇」を前提とした制度の問題点を挙げながら「生前退位」の意向を示唆された。政府は陛下のお言葉を受け、安倍首相がコメントを発表する予定。(読売新聞)

 

 ということで、天皇陛下からのメッセージが流されました。

  全文はこちら

www.yomiuri.co.jp

 ポイントとなってる部分を抜粋しますと…

 

  何年か前のことになりますが、二度の外科手術を受け、加えて高齢による体力の低下を覚えるようになった頃から、これから先、従来のように重い務めを果たすことが困難になった場合、どのように身を処していくことが、国にとり、国民にとり、また、私のあとを歩む皇族にとり良いことであるかにつき、考えるようになりました。既に八十を越え、幸いに健康であるとは申せ、次第に進む身体の衰えを考慮する時、これまでのように、全身全霊をもって象徴の務めを果たしていくことが、難しくなるのではないかと案じています。

 

 天皇の高齢化に伴う対処の仕方が、国事行為や、その象徴としての行為を限りなく縮小していくことには、無理があろうと思われます。また、天皇が未成年であったり、重病などによりその機能を果たし得なくなった場合には、天皇の行為を代行する摂政を置くことも考えられます。しかし、この場合も、天皇が十分にその立場に求められる務めを果たせぬまま、生涯の終わりに至るまで天皇であり続けることに変わりはありません

 

 天皇が健康を損ない、深刻な状態に立ち至った場合、これまでにも見られたように、社会が停滞し、国民の暮らしにも様々な影響が及ぶことが懸念されます。更にこれまでの皇室のしきたりとして、天皇の終焉に当たっては、重い殯もがりの行事が連日ほぼ二ヶ月にわたって続き、その後喪儀そうぎに関連する行事が、一年間続きます。その様々な行事と、新時代に関わる諸行事が同時に進行することから、行事に関わる人々、とりわけ残される家族は、非常に厳しい状況下に置かれざるを得ませんこうした事態を避けることは出来ないものだろうかとの思いが、胸に去来することもあります。

 

 前に書かせていただきましたが…

 

zawa.hatenablog.com

 

 われわれの世代からすると天皇陛下60過ぎてまで公務をなさっていると言うイメージはだいたい昭和天皇の作り上げたイメージであって、それまではそんな年齢まで公務はしていなかったわけで。さらに、江戸時代以前は海外への公務なんていうものはなかったわけですから、以下に明治天皇以降の天皇としての仕事がハードかと言うことも想像にかたくありません。

 

 じっさいに今上陛下が即位された年齢にはすでに上位されている天皇も多かったわけですし、80歳過ぎてご存命だった歴代天皇も本当に少なかったと思うのですよ…って実在と系譜が確実な最初の天皇である継体天皇以降では…今上陛下含めて4人。80歳過ぎて在位していたのは先代の昭和天皇と今上陛下の2名だけですからね。

 国事行為をさせるのは本当に酷です。

 

 で、これに対して安倍首相のコメントがこちら

www.yomiuri.co.jp

 

 いい方向に進むことを祈るばかりです。

 

 なお、この件に際して東京海洋大学宮澤客員准教授曰く

 

「ご高齢になられても、科学の研究は生涯現役で取り組むことができます。できることならば魚の研究に取り組む時間を増やしていただけたらなによりだと思います」 

 

 国民の中で一番厳しいお言葉を発してるのはこの人じゃないかと思います^^;